大人になると、歯の詰め物や被せ物が取れてしまうトラブルに見舞われることがあります。突然、口の中に違和感を感じたり、食事中に詰め物が取れてしまうと驚きますよね。この記事では、詰め物や被せ物が取れてしまう主な原因と、それを予防する方法について詳しく解説します。
詰め物・被せ物が取れる原因
詰め物や被せ物が取れる原因には、いくつかの要因があります。以下に代表的な原因を挙げ、それぞれを具体的に説明していきます。
歯の劣化
詰め物や被せ物は、土台となる歯がしっかりしていることが大前提です。しかし、虫歯が進行して歯の一部が失われたり、加齢によって歯自体が弱くなると、詰め物や被せ物を支える力が低下します。
具体例: 長年放置された虫歯の下に詰め物があった場合、虫歯部分が広がると詰め物が浮きやすくなることがあります。
接着剤の劣化
詰め物や被せ物は、接着剤で固定されています。この接着剤も時間とともに劣化し、粘着力が弱まることがあります。特に、歯科治療から10年以上が経過している場合、接着剤の寿命を迎えている可能性が高いです。
具体例: 昔治療した銀歯が、硬いものを噛んだ瞬間に取れることがありますが、これは接着剤が劣化している可能性があります。
過度な噛み合わせの力
詰め物や被せ物は、通常の噛み合わせには耐えられるように設計されています。しかし、硬いものを無理に噛んだり、歯ぎしりが癖になっている場合、必要以上の力が加わることで取れやすくなることがあります。
具体例: ナッツや硬いせんべいを頻繁に食べる習慣があると、詰め物が負担に耐えきれなくなるケースがあります。
装着の不適合
治療当時の装着が不完全である場合、長期間の使用に耐えられず、徐々に取れてしまうことがあります。歯科治療には高度な技術が求められるため、治療精度が取れやすさに影響を与えることがあります。
具体例: 低価格の素材や短時間で終わらせた治療の詰め物が、他と比較して取れやすいと感じることがあるかもしれません。
詰め物や被せ物が取れないための予防法
詰め物や被せ物が取れる原因を防ぐためには、日常生活でいくつかのポイントに気を付けることが重要です。以下に、効果的な予防法を紹介します。
定期的な歯科検診を受ける
詰め物や被せ物の状態を把握し、必要に応じて早めに調整や交換を行うことで、取れるリスクを軽減できます。半年に一度の検診が推奨されます。
正しい歯磨き方法を実践する
歯磨きが不十分だと、詰め物の隙間に汚れが溜まり、虫歯や歯周病の原因になります。電動歯ブラシを使用したり、歯間ブラシやフロスでケアを強化するのがおすすめです。
適切な食生活を心がける
硬すぎる食べ物を避ける、砂糖を多く含む食品を控えるなど、日頃の食生活を見直すことが重要です。
マウスピースを活用する
歯ぎしりや食いしばりが癖になっている場合、ナイトガード（マウスピース）を装着することで、詰め物や被せ物への負担を軽減できます。
詰め物・被せ物が取れてしまったときの対処法
万が一、詰め物や被せ物が取れてしまった場合、慌てず適切に対処することが重要です。
取れた詰め物を保管する
取れた詰め物や被せ物は再利用できる場合があります。汚れた場合は水で軽く洗い、清潔なティッシュなどで包んで保管してください。
できるだけ早く歯科医に相談する
放置すると、取れた部分から新たな虫歯ができる可能性があります。また、歯の神経が露出している場合、痛みや感染症のリスクが高まります。
市販の応急接着剤は避ける
市販の接着剤を使用して無理に詰め物を戻そうとするのは避けてください。これにより、歯科医が適切に治療できなくなる場合があります。
まとめ
詰め物や被せ物が取れてしまう原因は、歯や接着剤の劣化、過度な噛み合わせの力、不適合な装着など多岐にわたります。これらを防ぐためには、定期的な歯科検診や正しい歯磨き、適切な食生活を心がけることが重要です。取れてしまった場合は、早急に歯科医に相談し、取れた詰め物を適切に保管しましょう。日々のケアと予防を徹底することで、歯の健康を守り、トラブルを最小限に抑えることができます。